2010年04月28日

京都で仕入れたもの

この間、京都にちょろっと行ってまいりまして、
行きたかったお店を訪れて、買いたい物を買うことができました。
ざっと書き出しておきます。
【甘露千鳥】
愛用中の千鳥酢の村山造酢から出ている
合わせ酢の甘露千鳥です。
米酢、柑橘果汁、醤油と合わせた合わせ酢でして、
野菜にそのままかけたり、揚げびたしにしたり、
ドレッシングにもなる便利な調味料です。
これを買うために村山造酢本社に伺いました。
社屋周辺には、ツンと酢の香りが漂っているのですぐわかりました。
醤油蔵の近くは醤油の香りがしますが、
酢の醸造蔵の香りは初めてです。
近所の方はこの香りを嗅ぎながら生活しているのですね。
これだけ酢の成分が宙に舞っているということは、
醸造蔵で働いている方々は酸蝕症になっているのかしら。
社屋に入ってすぐの受付で村山造酢製品が買えます。
お目当ての甘露千鳥もありました。
ガラス瓶に千鳥が描かれていて可愛いです。
【まつひろ商店】
村山造酢近くにあるがま口専門店です。
当たり前ですががま口ばっかり売ってます。
極小サイズからカバン級のビッグサイズがま口まで幅広いです。
わたくしは財布を作るべく親子口金を買いました。
浅草橋の口金卸の角田商店では、
わたくしの求めていたサイズの口金がなかったため、
ここで買おうと決めていました。
通販で口金1個買って送料がかかることと、
京都に行って口金1個を買うことではどっちが得なのか。
小学生にでもわかりますが、
口金を買うためだけに京都に行ったわけではないので
まあよしとしましょう。
【恵文社】
某知人の日記にこちらの本屋さんの話がのっていました。
おしゃれ系の本屋兼雑貨屋さんということで女子に人気のようです。
本と雑貨のセレクトショップと書いた方がイメージしやすいと思います。
最近は本屋さんも様変わりしました。
自宅にいながらネットを使って欲しい本を送料無料で買えるわけですから、
わざわざ本屋に足を運ぶことが確実に減っています。
そこに加えて大型書店の台頭もあって、
個人経営の書店は激減しています。
そこで雑誌や新刊の本をただ売るだけではなく、
明確なコンセプトを打ち出した本屋が増えてきています。
例えば、全国規模の有名どころでは
天井までぎっしり商品で埋め尽くされたおもちゃ箱のようなヴィレッジヴァンガード
本棚の配置が凸凹で、縦横に本が陳列されているのも見ものの松丸本舗や、
旅をテーマにした旅の本屋のまどなどがあります。
中でも松丸本舗では縦に並べた本の上の隙間に
今度は横向きに本がぎっしりという棚があり、
それがおしゃれと言いますかアーティスティックに見えるのです。
ということは誰かの本棚も見方を変えれば、
松丸本舗のごく一部に昇格するのではないかと思うわけであります。
それはともかくとして、松丸本舗へは息子と一緒に行ったために、
早々に退却する羽目になりました。
幼児の目線では絵本だらけではない本屋は面白くないでしょう。
つまんねーから早く出ようコールが起こりました。
ちっ。
話が逸れましたが、恵文社です。
昼下がりの店内は女子率が大変高くほぼ女子のみでした。
それもおしゃれな女子が多いこと多いこと。
見た目、美大生や天然生活ku:nelなどの愛読者も多そうです。
こちらはテーマごとに本が別れているためお目当ての物を探しやすいですし、
たとえお目当ての本がなくとも、
関連本やグッズなどがズラッと置いてありますから、
関連タグを辿っていくかのように次から次へと手が伸びていきます。
澁澤龍彦の本が置かれた怪しいコーナーに置いてあった
夜想の耽美特集で、
三島由紀夫の切腹ごっこの写真や、
自分のマッチョな裸体を見せつける三島由紀夫の写真を見ました。
モンスター&フリークス、シュヴァンクマイエル特集などなど、
すんごい好みの特集ばかりを組む夜想。
大人買いしそうでしたがぐっと堪えました。
ギャラリー兼カフェが浅草橋にあるようなので、
そちらを堪能しつつ買おうかと思います。
がま口といい夜想といい、いま浅草橋が熱いです。
個人的に。
こちらでは本は買わずに、雑貨と文具を買いました。
ブリキの缶・大小夜長堂のレトロモダンペーパー、
関美穂子さんマッチ売りの少女シールなどなど。
夜長堂さんの乙女モダン図案帖
も欲しかったのですが我慢しました。
夜想といい、この本といい、この店で何回我慢したことでしょう。
ふう。やれやれ。想像以上に危険な店だぜ。
ここに来る時は札束を握り締めて、野ぎくちゃんと来たいと思いました。
【ANGERS】
新宿マルイに入っているアンジェの本店です。
新宿のアンジェはよく行きますが、
やはり一度は本店に足を運びたいと思っておりまして、
ようやく願いが叶いました。
ちなみに楽天にもアンジェがあります。
店内を入ってすぐにいとしのFREITAGちゃんコーナーがお出迎えでした。
ここで時間を相当食ってしまい全然進みません。
北欧テイストの雑貨、インテリア、キッチン用品などが溢れていますが、
特にほしいと思うものはありませんでした。
センスが良くておしゃれだけれども、
他のお店でも買えそうな品揃えだったので、
別にここで買う必要はないかなーと。
って何様だ。
京都、いいなあ。
京都に住みたいなあ。

2009年09月18日

聖地巡礼・宇治編

聖地巡礼、最後は宇治です。
何故宇治なのか。
宇治に行ったことがなかったから。
10円玉でよく見ている平等院の鳳凰堂を死ぬ前に一度見ておかねばと思ったから。
今考えつきました。
宇治といえば宇治抹茶と平等院しか思い出せないわたくし。
美味しいお茶が飲みたかったのです。
美味しい抹茶アイスを食べたかったのです。
平等院は二の次でした。
ユネスコ関係者の方々、すみません。
鳳凰堂を見学していたら、友人からこんなメールが来たり。
鳳凰堂の写真はありませんが、以下は宇治にて。

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抹茶ソフトに抹茶を振りかけたダブル抹茶ソフト
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ここで京番茶をお買い上げ
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平等院の蓮コラ。つーか蓮そのもの
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立体的な物が動きそう
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蓮華は美しい
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宇治神社の手水は兎から
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レフ板効果が際立つ、世界遺産の宇治上神社
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レフ板の正体・清め砂

2009年09月17日

聖地巡礼・帯解編

帯解。
『おびとけ』と読みます。
天理の次はここにある寺を訪れるべく、帯解へと出向きました。
ここにも寄りたい理由がありました。
三島由紀夫の最後の作品、
豊饒の海に出てくる月修寺のモデルとなった寺がここにあるのです。
わたくしの中での三島作品は、高校時代に金閣寺を読んで難解だと思い込み、
潮騒を読んでは青臭く感じ、それからは遠い文学になりました。
その頃は筒井康隆、芥川龍之介が大好きだったもので。
月日は流れ、去年NYの友人宅に遊びに行った時に、
豊饒の海をリクエストされ買っていきました。
amazonで注文し届いた物を何の気なしにパラパラとめくると、
話にぐいぐい引き込まれ、ページをめくる手が止まらなくなりました。
これが身内で有名な
『人が買ってきた(借りてきた)本を先に読んでしまう同好会』の特徴です。
わたくしはよくこれを姉と夫にやらかして、
大変嫌がられます。怒られます。
自分が読んでないのに、先に読むとは何事だ、と。
だっていつまでたっても置いてあるから・・・・。
話が逸れました。
読むことが止まらなくなった理由。
それは買った本が全4巻の内の3巻と4巻で、
特に3巻の前半はバンコクとインドが舞台なのです。
時代は違うのに、バンコクの灼熱、湿気を含んだ重く甘ったるい空気が
本を通してわたくしの中に流れてきます。
全てを飲み込むようなバラナシの光景が、
インド回帰熱を発症させようとします。
それよりも惹き付けられたのは、4巻の絹江でした。
あんなに見事なまでの幸せの国の住人は絹江しかいません。
絹江最強説。
話が先に進みませんね。
ともかくこの本が面白かったのです。
で、NYで友人に先に読んでしまったことを謝罪し、
この本がいかに面白かったかを話したら、
友人が1,2巻を貸してくれました。
この後訪れるドミニカにも持っていっていいというので、
有難く借りて、カリブ海のビーチで三島を読んでいたのです。
なんて贅沢。
ああ、これじゃいつまでたっても帯解の話に行き着きません。
ってことで帯解に着いたというところまでワープします。
でー、念願の寺に着いたんですけどー、
普通に道路の真ん前に建ってるし、お坊さんもその辺を普通に歩いていました。
あれ?もっとこう神秘的で人が立ち入れない寺ではなかったかしら?
本では80歳を過ぎた老翁が、
体に鞭打って寺の山門までをほうほうのていで登り続けるくだりがあるのです。
この寺はどう見てもそんな山の上にはありませんし、
安産祈願はココ!みたいな看板もあって、
とてもオープンな雰囲気です。
まあ時代も変わって周辺が開発されたのね程度に思うことにして、
かなりがっかりしたまま立ち去りました。
さて、帰宅後。
何故あんな寺になったのか気になり調べていると、
わたくしは悲鳴を上げそうになりました。
わたくしが見たのは帯解寺
本のモデルになったのは圓照寺
前者は帯解駅から徒歩3分の好立地。
後者は帯解駅から徒歩30分の山の中。
何という勘違いをしてしまったのでしょう。
マジで血の気が失せました。
これで帯解に再訪問しなければならない理由ができました。

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