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2008年01月30日

チェックインまで120分

ドミニカでは毎日移動と宿探しに追われておりました。
1日10km歩いた日もありました。
そんな日はご飯を食べる気力もなく疲れ果て、
ベッドに身を沈めておりました。
そんな思いも旅の醍醐味といえばそうなんですが、
さすがにせっかくカリブ海に来てるのにリゾートホテルの一つも体験しないのは
もったいないのではないかと考えまして、
ドミニカ最後の夜をPlaya Doradaというリゾート地のAll Inclusiveのホテルを予約しました。
All Inclusiveとは、ホテル滞在中の食事、飲み物、アクティビティなどが
全て宿泊料に込みのことをさします。
Travelocityで1泊93ドルのAll Inclusiveプランがあったので、
そこのホテルの評判を別の口コミサイトで見ることにしました。
するとどれもこれも評価が低いものばかりで、
「Don’t go!!」だの「Mosquito paradise」だの「Shocking holiday from Hell!!!!!」だの
何とも刺激的なタイトルが目に付きました。
ここまで来ると逆に自分が一体どんな酷い目にあうのか興味をそそり、
ついつい予約してしました。
当然ですが、そもそもこれが間違いの元でした。
忠告に耳を貸さずにいるとこういうことになるという例で、以下お読みください。
ホテルのチェックインは15時でした。
近くのビーチからグアグア(ミニバス)でホテル近くの幹線道路で降り、
そこから炎天下3kmくらい歩きました。
通常、このホテルに来る客は車かタクシーです。
徒歩で来る客は皆無です。
高級ホテルですから。
ゲートからホテルのレセプションまで1km以上あり、
レセプションに着くと汗まみれになっておりました。
ようやくチェックインです。
15時半頃です。
プリントアウトした予約確認書を見せると、
確認のためあちこちに電話し始めました。
5分後。
「予約が取れてない」
取れてないも何も、ここにconfirmedと書かれた物があるんですが。
金も払ってあるし。
「こちらには予約がされてないからどうしようもない。
 どこで予約したんだ?何?Travelocity?
 じゃあそこに自分で電話して事情を説明して。
 あ、電話代はそっち持ちね」
ナヌ。
楽チンなのがネット予約の良いところなのに、
何故ここで英語で説明する面倒を背負い込まねばならないのか。
イライラしながらも仕方がなくTravelocityのカスタマーサービスに電話しました。
繋がるまでにえらい時間がかかります。
これも国際電話だというのにHold onの時間までカウントされるかと思うと、
気が気じゃありません。
4分程待ってようやく繋がりました。
事の次第を説明すると、当然ですが予約は完了しているということですので、
レセプションに替わりました。
Travelocityから予約確認のFAXが送られてきたらOKということになり、
FAX待ちになりました。
10分。
まだ連絡がきません。
30分。
まだFAXが来る気配がありません。
レセプションはとても暇らしく、袋に入ったコインを数えています。
1時間。
更にわたくしがイライラし始め、レセプションに「まだかー」と聞くと、
「FAXが来ないからもう一度電話して」
またかよ。
つかもうそっちの仕事じゃん。
そっちがしろよ。
再度説明する気が失せたわたくしは、
電話だけかけてレセプションに受話器を預けました。
「えー、20分前に電話したOccidental Hotelだけどー」
おいおい。1時間は経ってますけど。
随分と悠久の時が流れてます。
さすがです。
「FAXが来ないので、メールで予約確認送ってください。
 こちらのアドレスは○○○○@hotmail.comです」
何で高級ホテルチェーンがhotmailアドレスなんだよ。
普通Occidental.comとかだろうが。
しかもアドレスの一文字一文字を読み上げるのに、
向こうに伝わらず、3回確認しても間違ってました。
絶対そのアドレスじゃ届かねーだろと確信していたら、
案の定届きませんでした。
何故ならこの電話のすぐ後、
ホテルの予約係に電話してメールが来る件を伝えたのですが、
「えー!hotmail.comじゃないの??わーわー」
って言ってましたから。
もうね、馬鹿かと。
自分のミスだと思ったのか自主的にもう一度Travelocityに電話して、
再度FAXの依頼をしていました。
ここまでで1時間半過ぎてます。
時刻は17時を回りました。
18時過ぎても駄目ならもうこんなとこ泊まりたくないから、
とっとと昨日のホテルに戻ろう。
アメリカに戻ったらTravelocityに連絡して返金交渉すればいいし。
昨日のホテルは30ドルでホットシャワー、TV、エアコン、プールもついて、
従業員の教育も行き届いていたから、こことは雲泥の差だなあ。
ああ、昨日のホテルに戻りたい。
最悪の事態を考えているところへ名前を呼ばれました。
見ると、紙をヒラヒラさせながら呼んでいます。
ようやくFAXが届いたのです。
宿泊名簿に名前を書き、手首に宿泊者とわかるバンドを付けられ、
部屋の鍵を貰いました。
ここまでで2時間が経っていました。
15時にチェックインしてたらふく食べる予定だったわたくしは、
朝から何も食べていませんでした。
部屋に着いて一息入れると18時。
すでに夕食の時間です。
夕食はビュッフェです。
その前にビールでも飲もうと、ドミニカの一番人気ビールの
Presidenteを2杯飲みました。
2時間待たされて腹立たしいので、
少しでも元を取ろうとそう美味しくもないビュッフェでたらふく食べました。
おかげで翌日も満腹が続き、何も食べられませんでした。
何ともったいない。
部屋はコテージタイプの2階で、
でかいベッド、リビング、TV、エアコン、ファン、CDラジカセ、バスタブ付きシャワー、
でかいベランダが付いていました。
見た目は豪華なのですが、
廊下はかび臭い、トイレは流れない、電話は通じない、
バスタブの栓が抜けている、部屋の鍵が簡易すぎるなどなど、
文句の付け所は満載です。
トイレの修理の依頼を電話したくとも電話が壊れているので、
遠いレセプションまで足を運ばねばなりません。
ここのホテルの敷地はものすごく広く、
部屋によってはレセプションから500m以上離れている所もあるそうです。
会いたくもない受付係にまた会って、
トイレが使えねーんだコノヤロー的な苦情を言ったら、
誰かよこすと言いました。
どうせまた時間かかるんだろうとタカをくくってビールをひっかけて帰ったら、
部屋の前にトイレのスッポン道具を持った兄ちゃんが待ってました。
こういう時に限って仕事が速いなんてタイミング悪すぎ。
お風呂はお風呂で無理矢理栓を入れて、
ドミニカでたまった垢やら何やらをたっぷり落としました。
垢太郎が生まれそうなくらい垢が出ました。
翌朝はホテルの無料送迎トロリーに乗り、
ビーチへ行きました。
朝はまだ曇っていたので、真っ青な海とはいきませんでしたが、
それなりにきれいでした。
でも砂浜は白くなかったので、
前日に行ったCabareteの方が断然カリブ海度が高いです。
ビーチにあるホテルのバーで酒や食べ物が無料なので、
ここでもレモンを絞ったビールを飲みました。
さてさて、これなら口コミサイトで怒涛の文句が書かれても納得がいくくらいの
立派な駄目度でしたが、
おかげで例の口コミサイトの信憑性はかなり高いものとわかり、
今後も活用したいと思います。
それくらいですね。
今回ここに泊まって良かったと思えることは。

T字剃刀を捜し求めて

今回の旅は機内持ち込みだけで完結したかったため、
荷物は最小限に抑えました。
ここ8年くらいほぼ毎日使っている黒いリュックがまた活躍です。
元々は旅行用のリュックだったのですが、
子育てするのにも両手が空くこのリュックがとても重宝しまして、
いつもわたくしの背中に張り付いております。
機内持ち込みということは、
液体や刃物、ライターの類は持ち込めません。
液体は100ml以下の容器に入れて、
ジップロックにまとめればOKとのことでしたので、
そのようにしましたが、剃刀だけはそうはいきません。
眉毛のお手入れもできない。
永久脱毛をしていないため、ムダ毛の処理もできない。
こんなところで永久脱毛していないことに悩まされるとは思いませんでした。
ということで剃刀の類は諦め現地で買うことにしました。
ドミニカに着きました。
水と食料の次に買い求めた物はT字剃刀でした。
これがなかなか見つからず、あちこちお店を彷徨いました。
程なく大きなスーパーのレジ脇で見つかりまして、
これでいつでもカリブ海で泳げます。
一安心です。
さて、北側にあるリゾート地に移動します。
青い空の下で青い海を眺めながら、ビールを飲んで
春の雪を読み耽ります。
そんなわたくしの隣にカナダ人と思しき家族が現れました。
毛深いお父さんに中肉中背のお母さん、そしてその子供が3人。
家族でカリブ海にバカンスとは何とも羨ましいと眺めていると、
腰に手を当てるお母さんの腋の下には、
何ヶ月伸ばしているのかわからないくらいの毛がフッサフサ。
金髪は目立たないから脱色という手段があるとはいえ、
いくらなんでも長すぎました。
一目でわかります。ブラシでとかせそうです。
あんな状態で堂々と太陽の下に晒せるのなら、
わたくしのあのT字剃刀を捜し求めた苦労は何だったのか。
貴重な時間をムダ毛対策に費やしたことは正に無駄だったのか。
肌を露出することがない寒いNYではT字は不要なため
帰りのドミニカからNYへのフライト時には、この剃刀とはオサラバしました。
それでもあの光り輝く腋毛が忘れられません。

2008年01月09日

旅に出ます

実は来週からNYに行って参ります。
各方面で北欧だチュニジアだと吹聴しておりましたが、
大方の予想を裏切ってメリケンに行くことにしました。
しかし燃油サーチャージがものすごいことになってます。
チケット代とそう変わらないくらい諸経費がかかりました。
ついでにドミニカ共和国にも足を伸ばす事にしました。
評判の良いJET BLUE
片道US$99で出てたのでつい買ってしまいました。
とはいえ、TAXだの何だの入れたらもっとかかるんですが。
歩き方では物足りないのでLonely Planetも買いました。
更に、治安の状況を見てハイチにも足を伸ばせたらと思っていますが、
ヘタレなので国境の町しか行かないかもしれません。
誘拐されたくないし。
チケット手配も済み、ようやく旅気分が出て参りました。
わーい。

2007年09月09日

ある朝、高尾山へ

夫から突然「明日は高尾山へ行く」宣言をされ、
翌日、高尾山へ行ってまいりました。
と書くと簡単なのですが、
そもそも1ヶ月以上前から、
9月19日はキックボクシングの試合観戦があるからと
明言していたはずなのに、
同じ日の朝に高尾山へ行くと言われました。
聞けば10時集合で16時には帰るというので、
家族で参加する事にしました。
ところが22時過ぎてから、
「8時に集合になった。弁当もよろしく」
みたいなことをさらっと言われて、
それから弁当作りをしました。
この辺の情報伝達の遅さは、未だにISDNです。
そして翌朝。
集合時間に30分遅刻しました。
それはわたくしが原因でした。
ドライアイ気味で傷ついた眼球に抗生剤軟膏を塗布するところを、
誤って皮膚用のステロイド軟膏を塗ってしまい、
慌てて目を洗い流すという失態のせいです。
寝ぼけているせいで洗顔料をつけて歯磨きをする人の気持ちがわかりました。
そんなこんなで待たせた方々に頭を下げ詫びつつ、
電車に乗って出発です。
行く面子は8人+息子。
皆さん近所のBarに集まる方ばかりです。
要するに近所の住民。
知っている顔が多く、息子も機嫌良く車内でも良い子にしていました。
わたくし達は子連れのため、
ケーブルカーで途中まで行き、そこから頂上を目指します。
三島由紀夫の切腹等を喋っているうちに頂上に着きました。
パイネより楽と聞いたのですが本当に楽でした。
世界の山がみんなこのくらい楽なら、
わたくしもトレッキング好きになったと思います。
頂上で全員で乾杯し、お弁当を広げます。
皆さんとてもマメな方ばかりで、
おにぎり、きんぴら、卵焼き、から揚げ、お菓子あれこれと
用意がよろしいです。
ここでも息子は変なポーズを次々に決め始め、
周りの方の笑いを取っておりました。
とことん体張ってます。
帰りは、わたくし達は同じルートでケーブルカー乗り場まで歩きます。
他のメンバーは吊り橋を渡るルートで帰ります。
反米反中等を喋っているうちに下界に着きました。
体は久しぶりのハイキングによる心地よい疲労感で、
心は楽しいハイキングの思い出の満足感でいっぱいです。
今日は快晴で絶好の行楽日和でした。
今度は紅葉の高尾山を再訪したいと思います。

2007年09月05日

発酵の町ツアー・自転車で行こう・後編

おじ様との会話を終え、お次は海沿いを走るルートに出るため、
みなとタワーへ向かいます。
ここの展望台で日本海を眺めます。
この日は佐渡も粟島もはっきり見えました。
螺旋階段で降りたら気分が悪くなりました。
三半規管が弱すぎます。
そのまま自転車で日本海沿いを走ります。
知らない間にサイクリングロードができていて、
時々海を見ながらの快適なサイクリングです。
途中、夫が日本海を撮影しに波打ち際まで行ってました。
わたくしは靴に砂が入ることを大変嫌うので、
炎天下の下待っておりました。
二葉中の角を曲がりそのまま坂を下りるはずが、、
どん山に入っていきました。
マウンテンバイクでも何でもないママチャリで、オフロードはキツイです。
途中階段だし。
ハフハフしながら、たどり着いたは砂丘館です。
ここは日銀支店長宅だった建物を新潟市が買い上げ、一般公開しています。
と同時に、部屋の一部を市民が利用することも可能です。
この日は一部屋でこんなことしてました。
poster01.jpg
談○!(想像)
とにかくバカでかいお屋敷です。
応接間は大正モダンのような誂えで、
それ以外はほぼ和室です。
緑豊かな庭園を眺めながら、縁側で呆けるには最高です。
アルゼンチンタンゴやバイオリンの演奏会も開かれるようです。
いいなあ。
どっぺり坂を下って、寿司たはらへ向かいます。
時間も時間なので、店の様子とメニューだけ見て帰るつもりです。
思ったより高くなく、入りやすそうな店構えです。
〆張鶴は竈家治四郎のおにぎりと同じく、次回の楽しみにします。
サイクリングの最後は、
オギノ式で有名な荻野久作先生に因んだオギノ通りで締めくくります。
ogino01.jpg
オギノ公園にいらっしゃいました
3時間のサイクリングも終了し自転車を返却した後は、
お待ちかねの加島屋でのランチです。
二人とも長作丼大盛りとおこっぺソフトを注文しました。
kasimaya01.jpg
うに、キングサーモン、いくらの乗った長作丼
kasimaya02.jpg
ぬか漬け、茄子の煮びたし、鮭入り味噌汁もついてます
トロトロサーモンとおろし山葵でご飯を一口。
いくらもぷちぷちしてご飯をぱくり。
茄子の漬け汁の酸味で気分転換。
そして今度はうにをつまむ。
味噌汁は出汁の香りがたまらない。
ぬか漬けでご飯をもう一口。
美味しい。美味しい。美味しいよう。
今回の滞在で3回も長作丼食べたけど、
何回食べても美味しいよう。
ミルクの味そのもののおこっぺソフトまでぺろりと平らげ、
二人ともご満悦です。
今なら笑って死ねる。
楽しい時間は終わり、
息子を迎えに行く時間になりました。
さすがに4時間遊びっぱなしで、多少疲れ気味の息子でしたが、
良い子に遊んでいたそうです。
最後は、家族3人でNEXT21の展望ラウンジに行き、帰路に着きました。
ここで発酵ツアーも終了のはずでしたが、
帰宅後、母が増子味選に行きたいというので二人で行ってきました。
昨日の一夜干しするめが美味しかったため、
今日また買いたいそうです。
ついでにいかの沖漬けも買いました。
夕食で両方とも食しました。
一夜干しは昨日味わっていますから美味しいことはわかっていますが、
沖漬けでご飯が進む進む。
一匹丸ごと漬けてあるので、ワタもそのままです。
そのワタのとろりとしたコクのある味がなんとも言えません。
塩味がきついのでたくさん食べられないはずなのに、
母、夫、わたくしの三人で全部食べてしまいました。
大人三人が発酵食品に舌鼓を打っている間、
息子は疲れ果て、当の昔に夢の国の住人となっておりました。

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