2009年03月30日
一日限定!バーの人
「軍艦やらへんか?」
とメールが来たのは29日21時。
いつもなら近所のバー軍艦島が開店する時間です。
どうやら本日の店担当の方が急用で出られないとのこと。
これまでも何度も何度も「やらないか?」と誘われてきましたが、
決まった休日があるわけではない夫に
定期的に息子の面倒を見てもらうことは難しいのでお断りしてきました。
当然今日もそのつもりで返事をし、夫にもその話をしましたら、
何故か今日に限って、
「今日だけだろうな?ならやったら?」
とのお言葉が。
今までやるなやるなと言ってきた人がどうしてこう変わるのかと考えてみたところ、
夫はこの日に大阪から来た友人と軍艦で飲む約束をしていました。
その飲む場がなくなるのはちと困るという理由からくる許可なのか何なのかは
夫しか知りません。
夫の許可が下りたのでその旨オーナーに告げてから30分後。
わたくしはカウンターの中の人になっていました。
ビールの栓を空けるくらいしか知らないんですけど。
カクテルなんて作れないんですけど。
食べ物の注文が来たらどうするんですか。
これに対し、
・今日はビールとショットだけでカクテルなし
・おつまみはミックスナッツとスナックだけ
・もしカクテルを頼まれたら客に聞いて作ろう
こんなアドバイスをいただきました。
そうこうしているうちにお客様がいらっしゃいました。
ゲストハウスの住民の方です。
そして夫と待ち合わせをしていた友人も来ました。
早速カクテルを頼まれまして、
グラスはどれか、お酒はどこにあるのか、何が入っているのか、
いくらなのか、全部お客様に聞きながら作りました。
常連相手だからできるこの対応。どうよこれ。
「わたくしが店をやるなんて今夜限りですよ。来て下さいよ」
そんなメールを近所の方々に送りつけましたが、
メールを送った人はやれ実家に帰ってるだの、
明日健康診断だの、残金900円等の様々な事情により全滅でした。
どうよこれ。
LED ZEPPELINとSTEELY DANをBGMに、
レシピを見ながらメジャーで計ったり、グラスを洗って片付けたり、
お客さんと喋るのはなかなか楽しいものです。
久しぶりの接客業は新鮮でした。
そしてたかだかこの日だけの中の人なのに、
自分の店を持った場合をぼんやり考えてしまいました。
ジャンルを決めないで料理を作って、美味しいドラフトを出す店がいいな。
作るとしたらなんだろう。
カレー、タジン、パエリア、ヤムウンセン、トガニタン。
ブイヤベースにタパスもあれこれあったらいいね。
それから自分で作ったパンチェッタ、アンチョビを使ったパスタ。
パテも出したいな。
新潟の米のおにぎり、具は筋子と自分の梅干に
矢野味噌のお味噌汁付けて。
うどんも打ちたい。自家製酵母パンも焼きたいわ。
チーズも作りたいし、キムチも漬けよう。
魚はやっぱりお刺身がいいな。
東京でバイ貝を食べてみたいし。
息子が小学校に上がったら2年くらい料理の勉強をできたらいいな。
そんな考えが思い浮かんだバー経験でした。