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2008年03月30日

さようなら戸塚市場

コチラコチラでも書きましたように、今日で戸塚市場が終わります。
この界隈で最後の魚屋がなくなってしまうため、
今月は赤字覚悟で魚屋に足繁く通いました。
おかげで魚代だけで15,000円くらい使ってました。
でもいいんです。
こんなに新鮮で種類の豊富な魚が食べられるのも、
これで最後なのですから。
戸塚市場最後の日。
市場の中はこれまで見たことないくらいの人の数でした。
荒物屋さん、お菓子屋さんにも人が入っています。
中でも一番人だかりができていたのは、魚屋さんでした。
おじさんもおばさんも次から次へと魚を捌いていきますが、
それ以上にお客さんが来るので注文が追いつかない状態です。
普段はストーブそばの定ポジションにじっと座っているおじいちゃん(90歳)も、
今日は鮭をおろしたり、刺身の準備にと動いています。
それくらい忙しいのです。
地域の方にこれだけ贔屓にされているのに、
今日で終わりなんて。
おじさんが言ってました。
「うちは潰れるんじゃないからね。でも高い家賃払って魚屋やってたやってけないよ」
魚屋さんも八百屋さんもまだまだお店をやる気はあるけれども、
新宿区が廃止を決定したのです。
じゃあここを廃止にしてその跡地をどうするのか、
戸塚市場活性化プロジェクトの学生さんに聞いてみたら、
市場のスペースはリサイクルショップ、
上の住居は母子家庭用の都営住宅になるそうです。
リサイクルショップは駅近くにもあるし、
この市場の空いているスペースを利用してのリサイクルショップでも良さそうなのに。
さてさて、今日は最後の日だからと魚屋さんは
お客さんにご馳走を振舞ってくれました。
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タコのマリネ、ブリ大根、マグロとイカの刺身、茹でホタルイカ、お酒もあります
なんて嬉しいサービスでしょう。
ありがたくご馳走になりました。
が、わたくしの横にいた男性がすんごい人でした。
皿にあったトロ全部を一気に自分のトレーに取り、
赤身もごっそり取ってトレーは刺身の山盛りです。
誰かと食べるのかと思ったら、1人で平らげました。
その後も刺身のお替りは続き、
刺身の皿が少なくなるとわざわざ箸を替えて、
別の料理を食べ始めました。
いつまでも食べています。
「ここは移転するんですか?」
トレーと箸を持ちながら、
普段戸塚市場に来ている人なら絶対しない質問を
おじいちゃんにしていました。
料理の横にはおじさんの書いたと思われる張り紙があります。
『大正8年から90年近い戸塚市場。「継続は力なり」をモットーにしてきましたが、
 時代の流れには勝てませんでした』
これを読めばわかると思うのですが。
その後もその男性は食べ続け、
ついには隣のイベントスペースのちらし寿司も食べていました。
ここまでくるとトレーと箸が標準装備に見えてきました。
それはさておき、お客さんが捌けてきた頃合を見計らって
おばさんに注文しました。
とはいっても、次々に買われていくので品数が少ないです。
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もうこれくらいしか
ということでそこにあるものをごっそり買いました。
その日の夕飯はこんな感じです。

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マグロ、イカ、サヨリの刺身
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お土産に貰ったタコのマリネ
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鰆の味噌漬け、平目のムニエル
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姫さざえのつぼ焼き
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イカと玉ねぎの炒め物
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お土産に貰ったブリ大根
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たこ飯
ここからはその前の日メニュー

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牡蠣のリゾットと海鮮キムチチゲ
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鰯とサヨリの刺身
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牡蠣のガーリックバター炒め
最後まで息子を女の子だと思っていたおばさん。
寡黙そうだけど実は色々喋ってくれるおじさん。
鉄瓶の乗ったストーブの隣にいつもちょこんと座っていたおじいちゃん。
いつも美味しい魚をありがとうございました。
素敵な魚屋さんの近所に住めて幸せでした。
さようなら魚屋さん。
さようなら戸塚市場。
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息子の大好きな象さんにも会えなくなります
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もう10円で乗れる所はないでしょう