2006年09月02日
わたくし的世紀の大発見
友人が『 なるたる』という漫画を貸してくれました。
これは特に貸してくれと頼んだわけでもない漫画でして、
タイトルは『まじかる☆タルるートくん』を思い出させ、絵も子供っぽい感じがして、
益々読む気が失せていくのがわかりました。
それでも本命の『BLAME』を読み終え、
あとは『なるたる』を読むだけとなり、ついに手を伸ばしました。
数時間経過します。
夜中の2時半までかかり全巻ぶっ通しで読んでしまいました。
これは文句なしに面白いです。
息子が本棚を荒らさなくなったら、コレクションに加えたいくらいです。
最初は子供と特殊な生物の善VS悪の冒険物かと思いましたが、
中盤からそれに加えて、
登場人物の過去、家庭環境、心理描写などにも重点がおかれ、
エグい場面も多々出てきました。
おかげで話にグッと厚みが加わって、
単なる「みんなで世界を救おうぜ」的なものではない作品になっています。
批評云々は置いておきまして、ここからが本題です。
『なるたる』の3巻を読んでいる時です。
ある登場人物のヘルメットに書かれた文字に反応しました。
ハートマークに囲まれた「ちキ」という文字です。
これだけでわかる人は、姉ともう1名くらいでしょうか。
わからない方のために少々説明をば。
くらもちふさこさんという漫画家がいらっしゃいます。
姉が持っていた『アンコールが3回』という漫画を読んで以来、
かれこれ20年近く大ファンです。
もちろん姉もです。
このくらもちさんの漫画に、『東京のカサノバ』という作品があります。
この漫画は下品に言えば近親相姦ものなんですが、
そこは天下のマーガレットですから、そんなエグいわけもなく、
慕っていた兄とは、実は血の繋がらない兄妹だったという
ありがちなストーリー設定です。
しかし、ストーリー作りの天才のくらもちさんが、
そんなありきたりな話にするはずもなく、
それはそれは素敵な作品に仕上がっております。
主人公の妹が兄(ちーちゃん)とキスをする夢を見ました。
その夢をノートにメモしたものが「ちーちゃんとキス」の意味の
『ハートマークで囲まれた「ちキ」』なのです。
まさかあのような漫画の一コマに、
少女漫画のエピソードの一部が出てくるとは夢にも思いませんでした。
『なるたる』の作者は、くらもちさんのファンなのでしょうか。
読者でわかった人はいるのでしょうか。
ああ。気になります。