2006年01月28日
ファミコンナイト
今年大学を卒業して実家に戻るという近所の住民の送別会が、
これまた近所のBarで開催されました。
送られる側の当の本人には、
わたくしとマリオカート対決をするファミコンナイトを開催という話になっており、
送別会というサプライズパーティーだったようです。
なぜマリオカートかと申しますと、
彼はマリオカートの世界ランキング12位でして、
HPにもしっかりランキングされております。
コレ。
ついこの間までは11位だったそうですが、
「ブラジルのギルヘルム・アランテスに抜かれました!」
というメールが来ました。
「ギルヘルムって誰だよ」
と素朴な疑問だったのですが、
本当に世界ランキングにエントリーしているという事実がわかり、
「ほう、こいつがギルヘルムか」
と親しみを持てるようにまでなりました。
ついでに1位は誰なのか尋ねると、
「オランダのカレルです」
友達のノリのようで面白いです。
ということで、夫に赤子を1時間半ほど任せ、Barに向かいました。
こう書くと、赤子を置いて夜の街に繰り出した遊び妻と思われそうですが、
実は22時までと時間が決められており、
帰ったら夫と選手交替です。
夫の方はオールナイトです。
「途中で帰ってくるのは気持ちが落ち着かない」
とか申しております。
そうですか。
だからわたくしを先に送り出すのですか。
それはわたくしも同じなんですが。
納得がいきません。
ともあれ、Barではファミコンのセッティングが整い、
いざファミコンナイトが開催されました。
ファミコンを持参したゲーム評論家の方がカセットについて説明してくれます。
「このスーパーマリオ3000円もしたんですよ。びっくりですよ」
どうやらこの日のために買ってきたようです。
他のカセットはグラディウス、ゼビウス、スターソルジャー、
スターフォース、スターラスターなどのシューティングものや、
ハイパーオリンピック、ファミスタ、テニスなどのスポーツものに加え、
ドルアーガの塔、女神転生なんてのもありました。
女神転生なんて閉店までに終わらないと思うんですが。
ファミ魂家郎(ふぁみこんやろう)というハードのレプリカに差し込んで、
プロジェクターの映りとスピーカーのチェックをします。
いきなりバグっております。
すかさずカセットを引っこ抜き、
ふぅと一息拭きかけ、埃を払いました。
懐かしいこの動作。
正月の羽つきと同じくらい今では見なくなった光景です。
バグも直って、スーパーマリオの音が聞こえてまいりました。
ピコピコ電子音をBGMに、大画面でマリオが動いております。
ゲーム評論家の方は、
「あー。やっぱり任天堂クオリティは素晴らしいですね」
みたいなことを言いながら感動もひとしおといったところです。
さて、本日のメインである世界ランキング12位の
彼の神業を見せていただくことにしました。
以前、
「これだけは僕に勝てるってゲームありますか?」
と聞かれ、うっかりスーパーマリオと言ったところ、
「それは農民が天皇に刃向かうようなもんですよ!」
と一蹴されたことがあります。
その天皇の技を見ましたが、
何かすぐ死んでます。
ノコノコにやられてます。
プクプクにやられてます。
口直しにスターソルジャーをリクエストです。
今度こそ神業が見られると思います。
ラザロ合体前に倒せませんでした。
デライラ同時破壊も失敗でした。
そして死んでしまいました。
「アルコールが入ってるから指先が・・・」
とか言ってます。
それなら世界ランキング12位のマリオカートならどうでしょう。
それではお願いします。
途中、プロジェクターの向きを変えられるというアクシデントに見舞われ、
5位で失格という非常に不本意な成績で終わりました。
「コントローラーが・・・」
コントローラーとの相性が悪いようです。
それでも次のレースでは、
しっかり1位を取っていました。
ようやく面目躍如です。
こんなに楽しいゲームなのに、
なぜ夫はゲーム禁止令を発令するのでしょうか。
ゲーム評論家の方に話すと、
「ゲームが好きな人に悪い人なんていませんよ!ええ。
情操教育に良いと思います」
世界ランキング12位の方も仰います。
「そうですよ。集中力も高まるじゃないですか」
なるほど。
それならわたくしが帰った後、
ここに交替で来る夫を諭してくださいと頼み、
Barを後にしました。
翌日、ゲーム評論家の方からメールが来ました。
「Mさん、ファミコンでご満悦でした。ここはマリさんも強気になって、
ファミコンを毎日やりたいと堂々と言いましょう」
どうやら夫は昨晩、ファミコンに熱中していたようです。
これで、夫の目の前でNintendoDSを堂々とできるくらいの
交渉材料を手に入れることができましたが、
実現にはまだまだ先のことになりそうです。