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2010年05月05日

ミシンにまつわる悲喜こもごも

姉からミシンを譲り受けました。
バザーが大きな理由ですが、
ちょろっと始めてみた針仕事が楽しくなってきたのはいいけれど、
手縫いに限度を感じ始めたということも関係あります。
大有りです。
届いたミシンを使ってみました。
ボビンケースがないことに驚きました。
そして知らないボタンがたくさんついています。
スイッチ入れてスタートボタンを押せばいいんだろくらいにしかわかりません。
説明書は紛失したらしいので、
適当に動かしてみます。
しかしながらコンセントを入れて、電源もONにしましたが動きません。
片っ端からボタンを押しますが、一瞬動きかけるだけで止まります。
えーと。
まずあれだ。
ボビンの糸巻きをしよう。
気分を変えてボビンの糸巻きのセットをしました。
動きません。
うんともすんとも言いません。
えーと。
えーと。
もしかして壊れてる?
その後わかったことは、姉も全然使っていなかったこと、
梱包する前に動作確認をしなかったということです。
18年前のミシンですから壊れても仕方がないかもしれません。
しかし、こちらはミシンを使う気満々で生地の裁断を終えているため、
ここで引き下がるわけにはいきません。
「意地でも使ってやる」
そういう意気込みでミシンを使うことにしました。
ボビンの糸巻きは手で巻いて、セットしました。
上糸もセットしました。
そして手縫いに路線変更ではなく、ミシンのはずみ車を手動で回しました。
友人曰く、
「それって自動車を手で押すようなもんですね。車の意味ないじゃんみたいな」
そのとおりだと思います。
終わる頃には腱鞘炎になるかと思いました。
gamaguchi07.jpg
意地だけで作った
よく考えたら、このがま口はお母様達向けに開催するバザーの準備会用の物でして、
生地を裁断して、接着芯を貼るところまでこちらでやって、
残りの縫製と口金付けの作業は、
参加されたお母様方にやってもらうというものでした。
全部作ってどうする。
とっても無駄なことをしてしまいました。
型紙も自分で作ってみましたが、
予想よりもったりした作りになってしまいました。
で型紙を修正して作ったのがコチラ。

gamaguchi08.jpg
サイズを変更したものたち
これらは来週のバザーの打ち合わせに持っていって、
準備会の準備に向けてのプレゼンを考えねば。
さて、その後も使い続けたミシンですが、
さすがに手首が千切れそうになってきたので、
修理に出すことにしました。
新宿のオカダヤに入っているモギー(社長の名前が茂木さん)に持ち込み修理をお願いしにいきましたが、
このミシン、コンピューターミシンだそうでして、
おそらく基盤の交換が必要になるとのことでした。
見積もりは2万円。
即決できずにすごすご退散しました。
ミシンの素人にはミシン修理に2万円という価格がよくわからなかったからです。
ミシンの販売もしているモギーには、
10万、20万、30万台のミシンが売られていました。
中には液晶パネルがついていたり、
カードスロットやUSB接続まで付いているものもありました。
ボビンケースがないだけでたまげていたわたくしの想像を上回るくらい
ミシンがハイテク化している・・・・。
ミシンがこんなに高いものとは知りませんでした。
わたくしのPCより高いです。
げんなりしながらオカダヤを出ると、
すぐ近くにミシンプラザという店がありまして、
新品のミシンはどのくらいの価格なのかを見てみることにしました。
そこには1万円台の安いものから、高価なミシンまで置いてあります。
お店の方に、修理に来たけど直すべきか新品を買うべきか迷っていることを話すと、
・使う用途でミシンの価格は変わること
・値段の違いは縫い送る馬力の違いということ
・ただ小物を縫うだけなら安い物でも良いが、厚味のあるものは厳しいこと
などを説明してくださいました。
ついでにミシンを見せると、
「あー、それねえ・・・。押さえが弱いんだよねえ。
 それに基盤の交換って言っても在庫があるかどうかもわからないよ。
 それ古いから。もう廃盤だもん」
18年前のものだと交換部品がないかもしれないということは
考えていませんでした。
そういうこともありうるのですね。
このおじさんの言葉で更にどうするべきなのか悩み始めたわたくしは、
店を出ることにしました。
すると帰り際におじさんが言いました。
「まあミシンがなくても生活できるからね!」
この一言で急に気分が明るくなりました。
ミシン屋が言わないような言葉を口にしてくれたので、
笑ってしまったのです。
たしかになくても生活はできます。
数日前まではミシンがない生活だったのですから。
帰宅後、洋裁プロ級の母に相談することにしました。
普段実家に電話することなどないのですが、
珍しいこともあったもんです。
これもミシンのおかげです。
母には、
・姉からミシンを貰ったが壊れているため修理に出すとなると
 2万円かかるということ
・2万円を払って18年前のミシンを直すべきか、
 それとも同じ2万円程度の新品を買うべきか
ということを相談しました。
すると母から返ってきた答えは、
・そのミシンは元々母が買った物で、
 新しいミシンを買った際に姉に譲ったこと
 当時の価格で14万円。
・そのミシン並みの性能を求めるなら、10万円は出さないといけない
・安いミシンでは雑巾も縫えない(厚味があるものは無理の意)
最後の雑巾云々のフレーズは姉もよく聞くそうで、
母にとって雑巾が縫えるか縫えないかが、
良いミシンの見極めになるのだそうです。
そしてコンピューターミシンを買うなら10万円くらいと言われ、
それならば2万円で修理をして、
家族に受け継がれたミシンを使った方がいいような気がしてきました。
それに今の裁縫初心者のわたくしには10万円を出すことはとても無理です。
ということで修理を出す決断をしました。
母→姉→わたくしと主が変わったこのミシンを大切に使おうと思います。
来週には直って帰ってくるはずです。
そうしたら怒涛の製作ラッシュに突入です。

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コメント&トラックバック

そりゃ修理した方が正解ですよ。
わたくしも、先日購入したポンコツロックミシンの修理を
モギーに依頼しまして現在快調でございます。
それにしてもバザーでワークショップを行うとは。
その労力計り知れないですな。

ミシンの部品保有期間は、製造打ち切り後 6年とのことですね。
ググッたら、こんなQ&Aがありました。
http://www.mishin-nakahara.com/repair.html

ウチの2万8千円のミシンは、筒モノ以外は快適。
厚手のものもジーパンくらいならまぁまぁ。
でも高いのが欲しい。

> 「それって自動車を手で押すようなもんですね。車の意味ないじゃんみたいな」
ぷぷぷ。
ミシンの語源って、確か(ソーイング)「マシーン」でしたよね。
それにしても、バザーへの責任感・熱意に頭が下がります。

>ユリキチ
モギーは有名なんですね。
物腰の柔らかいモギーさんでした。
>それにしてもバザーでワークショップを行うとは。
これがワークショップというものなんですね。
わかっていませんでした。
毎年バザー委員さんが当たり前のように開催してくださいましたが、
準備会の準備が大変なんですねえ。
段取りを考えるのに一苦労です。
>まる。
修理業者は中古品のミシンのパーツを保管していて、
それを修理時に使うのだそうです。
昔のミシンの丈夫さを信じて使ってみます。
>福
USBとメモリーカードのスロットが入るタイプの
刺繍ミシンなら36万円くらいですってよ。
これならいくらでも寄生虫Tシャツが作れますよ。
>junkita
ノリノリでやっているわけじゃなくて、
やらざるを得ない状況に自分を追い込んでいるだけです。
楽しくなるように親睦会なんかもやっちゃったりするんですけどね。

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